空き家でなにを目指すか?

Small eria
なにげない些細なことのなかにとても魅力的なことがあります。そんなことに気づく瞬間はとてもたいせつです。
それは小さな地域でもおなじで、その地域に息づく営みを見直すことで地域は生まれ変わります。たとえば空き家をリノベーションして賃貸すれば、傷んだ地域がよみがえるし、古くなった家が新しい人が住んでくれれば、新たな「価値」がうまれるのです。
Small buisiness
旅行で人がやってきて宿のように泊まれるようにする、民泊というやり方があります。それは手軽にはじめられる小さな商いといえるでしょう。旅行にきた人が、周辺の店舗を利用すればその「価値」はもっとひろがっていきます。
Small value
地域でずっと育まれてきた価値観に少しアクセントをつけることで、商いが生まれ地域に小さな変化を生み出します。その小さな変化を大切にすべきです。願わくば、ちいさな「価値」がつみかさなって地域にリノベーションされるように。
│ 01 │ Small eria
金沢にある旧鶴来街道から小路に入ると、住宅地が広がっています。よくみると空き家になっていることも。そんな野町エリアのなかでとびきり風情のある建物がありました。繁華街からちかく、アクセスもよいエリアで、リフォームすればいい物件になる!とかんがえ購入しました。


│ 02 │ Small buisiness
一階はフルリフォームを施し、二階は和室の趣をのこしました。一般賃貸でもよかったのですが、住居付き店舗で募集したところ、ゆくゆくは自分でお店をしたいという方が現れ、入居が決まりました。目立たないのですが、周辺は軽食や喫茶店など小さな店舗が多いエリアです。お店がオープンすれば、周辺エリアも賑わいますね。
│ 03 │ Small value
購入したときはボロボロの物件でした。天井は剥がれ、壁は崩れていて損傷がはげしかったです。それもそのはず築90年以上のビンテージもの。しかし風情のある建物だったのでこのかたちを、なんとか継承したいとおもいました。そこで近代和風住宅として特定金澤町屋に登録しました。

古くなった建物をを壊してしまうのはかんたんです。それよりも、そこに価値を見だすことが大事です。そんな想いとともにボロボロだった空き家の内装を全面リフォームしました。
なかはおしゃれな居住空間に変わり、新しい人が借りて住むようになりました。床の歪みがのこったり、外観は古いままでそれなりに痛んでいます。でもこの家はまだまだ住める。そのことがわかりました。街のリノベーションは、ボロボロだった空き家からはじまります。